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モディリアーニ展/国立新美術館

2008/04/23 Wed [Edit]

日曜に新美術館に観に行きました。

アメデオ・モディリアーニは20世紀初頭に活躍したエコール・ド・パリを代表する画家。

honnin.jpg

イケメンです

エコール・ド・パリとは、モディリアーニを始め、
アンリ・ルソーやマルク・シャガール、モーリス・ド・ヴラマンクなど、
1920年代にパリで活動した画家の総称のようで、作風などに共通点があるわけではありません。
エコール・ド・パリ-wikipedia

今回の新美術館の展示は国内では過去最大規模の展覧会!という事で
油画だけでなく、初期の素描などもたくさん展示してあってかなり見ごたえがありました。

モディリアーニといえばこの特徴的な肖像画の画風

『大きな帽子を被ったジャンヌ・エビュテルヌ』
modigliani.jpg

細長い首とうつろな感じの表情が特徴的です。

今回展示されていたモディリアーニの初期の素描やスケッチは
この作風とはかなり違っていて、ちょっと驚きました。
いわゆる普通の(といってもとても上手いけども)デッサン。

人体、それも裸婦のデッサンが多いので、そういう人間への興味というのは
後期の作風にも受け継がれていっているんだなーと感じました。

モディリアーニが、その独特の作風に行き着くようになったきっかけとして、
彼は画家というよりも始めは彫刻家になりたかったそうです。
アフリカのプリミティブアートに影響を受けた、
彼の彫刻の為のこの素描作品郡は「カリアティッド」と呼ばれています。

「カリアティッド」とは、古代ギリシャ神殿の梁を支えている女性の形の柱の事です。
今回の展示ではこの習作であるカリアティッドが一つ展示室を埋めるほど揃えられていました!

『カリアティッド』
kari.jpg


これらの作品の中に、アフリカの民族の仮面みたいな
顔とか首とかが細長いものがたくさんありました。
画自体は青鉛筆とか、ガッシュの単色とかで、色数少なく、
サラサラッと描いているんだけれども、人体の生き生きした表情とか、
エネルギーみたいなものが伝わってきました!!

メタルに例えるとまさにSOULFLYのプリミティブな感じですよ!!!

この後、彫刻ではお金にならないといと友人の画商に忠告されて、
モディリアーニは画家として生きていく事になるのですが
このプリミティブなエネルギーを人物画に込めていくのです。

彼がこの作風に行き着いた理由が、とても理解しやすい展示コンセプトになっていました。

作風を追っていくと、知る前は無表情だと感じた彼の肖像画が、
とても生き生きして見えてくるから不思議だ!(笑)
実物の画の迫力が凄いっていうものありますが。

『ジャンヌ・エビュテルヌの肖像』
modigliani1.jpg


一見、平面的な画なのでサラッと描いているように見えるんですが、
近くに寄って見たらかなりきめ細かく、何層にも絵具が重ねられていました!
女性の肖像画が多いのですが、どの作品も肌の色がとても美しく、鳥肌立ちました。

描かれている人物も、恋人えあるジャンヌ・エビュテルヌを始め、
友人や知り合いの画商など彼と近しい人々が多いので、
彼が過ごしてた日常が想像できる感じで、なんとなく癒されます。

とにかく、作品点数も多く、モディリアーニという画家の生涯を作品と共に
追っていく濃密な展示!!
おススメです!!



モディリアーニ 展
会場: 国立新美術館
スケジュール: 2008年03月26日 〜 2008年06月09日
住所: 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
電話: 03-5777-8600



関連記事
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ブルーノムナーリ展@板橋区立美術館

わたしいまめまいしたわ―現代美術にみる自己と他者 

2008/03/02 Sun [Edit]

東京国立近代美術館での現代美術の展示会。
美術館は北の丸公園のすぐそばにあります。
来たのは初めて。皇居周辺を走るランナーの方が多い。
IMGP2661.jpg

IMGP2662.jpg

「わたし」をテーマに自己を見つめなおすような作品を集めた展示会。
似顔絵とか、自画像とか、ポートレイトとか、「顔」がたくさん出てきました。
展覧会ホームページ

特に印象に残った作品はこちら。

●澤田知子「ID400」他…
4枚組みの証明写真による膨大な量の変装写真の数々。
コスプレというよりも、免許写真をふざけて撮ってみました。みたいな感じなのが面白い!
しかもこの人のなかなか味わい深い顔が、どんな姿になっても主張しています。
この展覧会を観ようと思ったきっかけが、告知に載ってたこの作品が放つ、
謎のインパクトだったもので…観に来た甲斐はありました(笑)

公式サイトがありました↓トップを観るだけでなんとなく言いたいことは伝わるかと…
Tomoko Sawada web

●草間彌生「天上よりの啓示」、ブリジット・ライリー「讃歌」
草間彌生はグニャグニャとしたラインと円による表現で、
ブリジット・ライリーはRed,Green,Blueの光の三原色に白の4色のストライプで、
錯視を促すビジュアルを作ってます。じっくり観てると目がぐにゃぐにゃして酔います。
ブリジット・ライリーの作品はテレビの走査線を髣髴とさせる錯視で、
いままで観たこと無いタイプで面白かった。
昔からこういう錯視を利用したグラフィックは結構好きなんで面白かったなあ。

●ビル・ヴィオラ「追憶の五重奏」
この展示は、映像作品がどれも面白かった。
部屋に入ると5人の家族(?)のような肖像写真がスライドで映し出されてる。
動きが無いので始めは「静止画?」かと思うんだけど良く観ると
登場人物の首が微妙に動いたり、呼吸するような動きが見て取れる
次第にある人物は隣の人の服をつかんだりし始める
ものすごいスローモーションで動くオペラを見てるような感じ。
なんだかこちらも時間の流れが遅くなったかの様に映像に引き込まれます。
昨年、森美術館での個展を観に行ってなかったことを激しく後悔…

●高嶺格「God BlessAmerica」
これも映像作品。
画面の中の部屋には「ゴッド・ブレス・アメリカ」をひたすら歌い続ける巨大な顔の粘土彫刻が。
クレイアニメなんですが、普通と違うのは、作者の高嶺さんとその彼女(?)が登場して
その粘土の顔をこねくり廻す姿までがコマ送りの映像になっている点です。
どんな顔にされてもひたすら歌い続ける粘土顔。
そしてその粘土がある部屋は二人が同棲(?)してる部屋なのか?
粘土を作りながらも、その脇で朝ごはんを食べたり、二人でイチャイチャしたり…
と、何かストーリーがあるんだろうか?と気になって観てしまう。
なんか人の部屋を覗き見している気分になります。
でもその部屋には歌う粘土の顔があるという違和感…

…他にも面白い作品はいくつかありましたが、このくらいです。
総合的にはなかなか行って良かったと思える展示でした。
現代美術の展示ですが、「実験的過ぎて良くわからない」感じの作品は少なく
やりたいことが明快で分かりやすかったのが良かった!

展示の後半に行くにつれて面白い作品が増えてくる印象。
色々なアーティストの作品があったけど、美味いこと「わたし」というテーマでまとまっていて
観やすかったなぁ
3月9日までやってますので、興味をもたれた方は行って損はしないと思います◎

ピピロッティ・リスト 「Karakara」 原美術館

2008/02/12 Tue [Edit]

スイス人の女性アーティスト、
「ピピロッティ・リスト」の日本における初の個展。
pipi.jpg

原美術館まで観に行きました。
原美術館は2回目です。
品川駅からちょっと離れていますが、庭園とかがあって
とても落ち着いた雰囲気のいい美術館。
IMGP2640.jpg

ビデオ・インスタレーション中心の展示です。
IMGP2639.jpg


作品数はそれほど多くはないですが、気になった作品の感想です。

●「星空の下で」―Under The Sky>
入ってすぐの部屋でにあるビデオ・インスタレーション。
自分の立つ床一面に移される、様々なイメージ。
口を開けた人の顔がどんどんアップになるシーンがとても面白かった。
まるで自分が大きな口に飲み込まれてしまうかのような感覚でした。

「溶岩の坩堝で我を忘れて」―Selfless in The Bath Of Lava
直径50mmくらいの床に開けられた小さな穴に仕掛けられた小型のモニターに映し出されているのは、溶岩の中で苦しむリスト本人の姿!
なんか小人の世界を覗き見るような感じです。

「膝ランプ」―Laplamp
これが一番面白いと思いました。
映像が椅子に投影されていて、
そこに座った鑑賞者のひざにその映像が映し出されるのです。
アイデアとしては凄く単純だけど、今迄味わったことない感覚。

まず、人のひざに映し出された映像を、自分も含めて待ってるお客さんたちがじっくりと観ていて、その光景がなんだかシュール。素に帰るとちょっと恥ずかしい…
それで実際に自分が座って、膝に映像(なんか植物とかが映ってる)が映ると、これまた不思議な感覚に。
なんか映像に親近感を感じてしまう。そして、スゴク魅入ってしまった。
並んでる人がいなかったら、ずーっとそれを観ていてそうなくらい集中した。

「あなたに大賛成」―I couldn't Agree With You More
歩く女性の額に小さな人影が映る。
始めは何かわからない感じでしたが、
なぜか草むらで全裸で動き回る男女のグループでした。
なにやってんだ…!と突っ込みたくなる、なんだか不気味に愉快な作品。
なんで人は全裸の人間を観るとちょっと可笑しくなってしまうんでしょーか?
観てるお客さんの中にも全裸っぷりを観て笑ってる人がいました(笑)

●「エヴァーイズオーヴァーオール」―Ever Is Over All
青いドレスを着た女性が、花を一本もちながら街を優雅に歩いていく…
と思ったら路上に駐車している自動車の窓を次々に持っていた花で
叩き割って行きます!!
「若い綺麗な女性」が「一本の花」で「車の窓ガラスを叩き割る」
この組み合わせがかなりインパクトあります。

しかも女性はひたすらにこやかな笑顔。警官とかも通るんだけど、
まるでガラス割ってるのがみえないのかってくらい普通に
挨拶して通り過ぎていく。
ショッキングな作品でした。


結構意味不明な作品も多かったですが(笑)
この人の作品が持つ不思議な味わいは体験できた感じ。
原美術館の雰囲気に非常にあっていた展示だと思いました。

なんかトイレにも作品があったんですが、すごく人が並んでたんで
あきらめてしまった。
体験した人いたら教えてください。

また日本で作品展示あれば行きたいなぁ。

Youtubeで Pipilotti Ristで検索したら作品けっこう出てきました。
続きを見る
にリストの作品をいくつかリンクしました

[関連記事]
わたしいまめまいしたわ―現代美術にみる自己と他者
Space for your future @東京都現代美術館
ブルーノムナーリ展@板橋区立美術館

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Space for your future @東京都現代美術館

2008/01/17 Thu [Edit]

ムナーリ展に続いてこちらも日曜日に観に行きました
板橋美術館も駅から結構歩いたのですが、こちらもまた遠いんだ

現代美術の展覧会
作品の量も、お客さんの量もすごく多くて大盛況!!
って感じの会場だったのですが、僕としては正直そんなに心を打たれるような作品はありませんでした

直前にブルーノ・ムナーリの明快な作品を観てたからなのかもしれませんが、
●前衛的な現代美術作品が多数
●しかも作家もたくさん
●お客さんも一杯
って感じで、カオスな雰囲気に振り回されてしまったのかもしれませんが…

本展で一番圧倒されたのはタナカノリユキさんの100沢尻エリカでした

こちらは1/20までやってます

ブルーノムナーリ展@板橋区立美術館

2008/01/14 Mon [Edit]

今日で最終日だったんで行きました
スゲー面白かったです
これまでは絵本とか作ってる昔のデザイナーってイメージしかなかったんで今回の展示はボリュームもかなりあって見応えあったス

ユーモアに富んでいながら知的なデザインの数々

○針金とか鉄板を加工して幾何形態のみで様々な表情を表現した「顔の彫刻」はなんか不思議な可愛いさがあった
○ムナーリが絵本作品を多く作っていたのは、長男が誕生し、何か良い本を上げたかったのにそういう良い絵本が巷にはなかったからだそうです
・仕掛けのたくさん詰まった絵本の数々
・子どもの知育玩具も手掛けてる。個人的にスゴイ!と思ったのはこんなカード玩具
…鳥とか手とかのモチーフを上下左右のアングルから撮影した(四枚一組の)カードでまさに多角的な視点で物の形を捉えられる
これはフツーに欲しくなったわ〜
真上から見た雀の形とか、なかなか意識して見ることないんでとても視覚が刺激されました
喋るフォークとかも見てて面白かったし、素直にわかりやすい

とにかく作品が多い!しかも福田繁雄とか瀧口修造とか日本の知人に送ったちょっとした手紙とかも紙の工作のようになってて凝ってるんです。

区立美術館という事で地元の家族連れの方々が多くて、子どもからお年寄りまで、ムナーリの絵本を楽しそうに読んでた姿が印象的でした
スタッフの方の対応も丁寧でとてもアットホームな美術館だったなぁ
とにかく物を作るのが好きな人なんだなーっと、そこに一番感動しました
展示は終わってしまいますが、今発売中の芸術新潮でムナーリ特集やってますので、興味を持たれた方は読んでみてはいかがでしょうか

芸術新潮 2008年 01月号 [雑誌]芸術新潮 2008年 01月号 [雑誌]
(2007/12/25)
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